作業療法はリハビリテーションの一つであり、対象となる人々に「作業」を使った治療や指導、そして必要に応じて援助や支援を行う医療専門職です。作業療法士が扱う「作業」は、その人にとって目的や価値のある生活行為すべてを含みます。たとえば、身体を動かす運動や暮らしに必要な動作だけでなく、社会に参加していくうえでの役割などがあげられます。そうした生活行為を支える気持ちやこころの基盤となる精神機能を現実に適応するように働きかけたりもします。
作業療法は難しくみえそうですが、そのような「作業」を用いた療法(セラピー)です。このように作業療法は、実にシンプルなやり方で人に優しく適応を促すため、求人件数も多く社会から大きな期待が寄せられています。しかも作業療法には科学的に解明すべき課題が多く残されており、学問として探究しがいのある領域でもあります。高校生の皆さん、世界トップレベルの研究拠点の京都大学で作業療法を究めてみませんか。ぜひお待ちしています!
作業療法学講座長 稲富 宏之